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iSCSI Targetの構築
最終更新日:2013.08.15

CentOSでiSCSI Targetサーバーを構築します。
なお、ファイアウォールが有効であることを前提とするため、必要ポートを開放するまでの流れを説明します。

格納ディレクトリとイメージの作成

ストレージ格納用ディレクトリを作成

今回はイメージファイルを使ってストレージボリュームを公開するため、ファイルを格納するためのディレクトリを作成します

# mkdir -p /home/iscsi
(格納ディレクトリを作成)

ストレージボリュームイメージを作成

ddコマンドを実行してストレージボリューム用のファイルを作成します

# dd if=/dev/zero of=/home/iscsi/disk.img bs=1G count=10
(1GBのブロックを10回作成=10GBのイメージを作成)

パッケージ導入とサービスの設定

パッケージのインストール

次にiSCSI Targetソフトウェアを導入します。インストールされていなければ、パッケージscsi-target-utilsをインストールします

# yum install -y scsi-target-utils

ターゲットサービスの起動

サービスを起動します

# service tgtd start
Starting SCSI target daemon: Starting target framework daemon

ターゲットサービスの自動起動

システムの起動時に自動でサービスが起動するように設定します

# chkconfig tgtd on

iSCSIターゲットの設定

/etc/tgt/targets.confの編集

次にどの領域をターゲットボリュームとしてどういった内容で公開するかを定義します。
様々なパラメータを使い定義できますが、今回は認証なしで特定のネットワークに属す端末が
iSCSIボリュームを利用できるように設定します。

:(ファイル末尾に追加)
<target iqn.2013-08.org.tooyama.local:target0>
   backing-store /home/iscsi/disk.img
   initiator-address 192.168.1.0/24
   write-cache off
</target>

※上記<、>は実際は半角文字で入力してください。

定義している内容は以下の通り

ターゲットサービスの再起動

設定を変更したのでサービスを再起動します

# service tgtd restart
Stopping SCSI target daemon: Stopping target framework daemon
                                                           [  OK  ]
Starting SCSI target daemon: Starting target framework daemon

ファイアウォールの設定

CentOS 5系
# system-config-securitylevel
CentOS 6系
# system-config-firewall

以下のポートを追加してポートを開放します

iSCSI TargetのFirewall設定

iSCSIイニシエータで接続

設定したiSCSI Targetは、接続したいシステムのiSCSIイニシエータ(クライアント)から接続することで、
ストレージボリュームとして利用可能です。

Windowsで追加
▲図1 iSCSIイニシエータで接続
Windowsで利用
▲図2 Windowsからは通常のディスクとして見える
ESXiで利用
▲図3 VMware ESXiのストレージとしても利用可能